初級巡礼2-1 房総風土記の丘

はじめに

古墳巡礼の初級巡礼の二回目は、成田市周辺の古墳を取り上げます。

今回は豪華3ページ構成です。下のほうに次のページへのリンクがあるのですが、とりあえずここにもリンクしておきます。

>>>公津原古墳群
>>>殿塚・姫塚

今回の組み合わせを一日で回るのは、かなりハードスケジュールです。しかも全部見ると、初心者にはかなり盛りだくさんで、もう古墳はいいやとなりかねません。ですので、状況をみて、回る量は調節してください。

全部回るには、博物館の開館時間もあるので、殿塚・姫塚(芝山はにわ博物館)→房総風土記の丘→公津原古墳群の順が良いと思いますが、朝9時前から回り始めないと全部回れないかな。

初心者向けには房総風土記の丘→殿塚・姫塚(芝山はにわ博物館)ですかね。

番外編として、航空科学博物館さくらの山、さくらの丘あたりで、飛行機を見てくるのも良いかもしれません。

ちなみに私はこの房総風土記の丘には10年前から10回程行ったと思いますが、最近、このページを作るために成田まで3回通いました。


写真1 房総風土記の丘案内図

竜角寺古墳群


写真2 房総風土記の丘 その1


写真3 房総風土記の丘 その2


写真4 房総風土記の丘 その3


写真5 房総風土記の丘 その4

房総風土記の丘は成田市にある史跡公園で、最近は千葉県が江戸時代の街並みを再現した施設などとともに“房総のむら”として管理しています。

この一帯は竜角寺古墳群という古墳群の中にあり、100以上の古墳が密集しています。写真1の案内図を見ていただけるとわかると思いますが、一番外周一周が5 km程の中に大量の古墳があります。この小さな古墳が集まった姿から、個人的には公園墓地型古墳群と呼んでいます。

古墳はほとんどが円墳と、前方後円墳で、割合は2:1ぐらいでしょうか。ただ、前方後円墳のマークがかかれていても、実際は前方部の短い帆立貝型古墳が多いです。また、少数ですが方墳もあります。特に岩屋古墳は全国でも2位と言われる大きさの方墳です。石室の構造からしてもこの古墳群では方墳が設営時期が遅いと思われます。

この古墳群の雰囲気はなかなか写真では表せないのですが、本当に見渡す限り古墳。ポコポコしているというか、どこを見ても古墳が目に入るというか、何とも言えないテンションの高まりを感じます。なお、展示館に近い場所は、綺麗に芝生が植えられており、家族連れが遊んでいるのを良く目にします。このような古墳とのふれあい。いいですよね。

さて、ここの古墳では、埼玉古墳群のように古墳の周りに柵はありませんが、所々に、「古墳は昔のお墓です。登らないでください。」という看板があります。でもあまりに古墳が多いので、間違えて登ってしまうこともありますよねぇ。。。。。

この古墳については、雰囲気がわかるように、早々にムービーを公開する予定です。


石室・石棺



写真6 53号墳石棺


写真7 移設石室

この古墳群は発掘調査された古墳が少なく、現在、残念ながら入れる石室はありません。しかし53号墳の石棺(写真6)、および展示室前の移設された石室(写真7)、岩屋古墳の石室(写真14)は見ることができます。


展示室


写真8 展示室外観


写真9 入ってすぐ、はにわがお出迎え


写真10 ハイパー石室

房総風土記の丘には、成田市周辺の中心存在的な展示室があります。入場料は300円。閉館時間が4時半と早いので気をつけましょう。

まず、中に入ると、主に101号古墳から発掘されたはにわたちが出迎えてくれます。

突然、仏教が出てきてびっくりしたりもしますが、まあなかなか良い展示室だと思います。

個人的には写真10のハイパー石室(勝手に名付けました)がおススメです。

そういえば、ここも昔は50円ぐらいじゃなかったかなあ。


101号古墳


写真11 101号古墳


写真12 復元はにわ

この古墳群は、自然に風化した古墳の雰囲気が楽しめる、なかなか良い古墳群であると個人的には思っておりますが、101号墳だけは、発掘の後、元の形に復元されています。

墳丘には埴輪が並べられ、なかなか楽しい雰囲気になっています。

実は夏に行くと、埴輪が草に埋れていたりしますし、冬は芝生が茶色で寒い感じですので、春と秋が一番いいかな。

ちなみに写真11/12は9月20日の撮影です。でも、他の古墳は冬が一番見やすいんですよね。


岩屋古墳


写真13 岩屋古墳


写真14 岩屋古墳石室


写真15 一等三角点

岩屋古墳は一辺78 m、高さは13.2 mの三段築成で2つの石室があります。東側の石室は現在崩落しており、ブルーシートがかけられています。一方、西側の開いていますが、大変暗いので見学には懐中電灯が必須です。

昔は雑木林のクネクネした道を歩くと着くイメージでしたが、木を伐採し、見通しが良くなりました。

風化して円墳か方墳か分からない古墳も多いですが、この岩屋古墳は、本当に綺麗な三段築成の方形をしており、登りたい衝動に駆られることは間違えありません。

なお、数少ない一等三角点がありますので、三角点マニアにもお勧めできます。


公園外の古墳



写真16 区域外の古墳

房総風土記の丘の区域外にも、古墳群中最大となる浅間山古墳をはじめとして、竜角寺古墳群に属する古墳があります。

実は、写真1の看板の“房総のむら”の文字の“むら”の下あたりは古墳が密集していて、必見です。

畑の中に点々ある古墳は、趣があり、なかなか良い雰囲気です。

個人的には、こういう雰囲気、かなり好きです。


作成日: 2009年12月29日
最終更新日: 2009年12月29日

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